名前を呼んで
振り返って立ち止まった君を
引き寄せて腕の中へ収めた
細い肩がさっと強張り全身で俺を拒否していると気づいたときには
だけどもう止められないのも確かで
結局そのまま動くに動けず
時間が止まった気がした
ありえないのは百も承知
強張った君の肩ががちがちと震えはじめて
それで一気に我に返って
堅く締めていた腕をぎこちなく緩めると
両手で思い切り俺を突き飛ばして離れた
両目いっぱいに涙をためて
一緒に君の体温も離れて胸の下が冷たく
それらは俺にその行為に対する多大な後悔を与えるには
充分すぎる条件だった